ぽこにゃん積水ハウスの里楽で平屋を建てる

2016年の7月に積水ハウスの里楽で平屋を建てました。
神奈川県のど真ん中に敷地130坪、延床43坪の家です。始めての庭造りや家庭菜園に悪戦苦闘しています。
趣味の釣りなど、遊びや日常のことも書いていきます。

猫の予告?

2018年の夏に増築をして横須賀で長年一人暮らしをしていた女房のお父さんを2019年の12月20日にこちらに引き取りました。前々から提案していたんですけどね。


それまで元気に暮らしていたのですが越してきて一ヶ月、2020の1月中旬に膀胱の大出血で緊急搬送、入院となりました。2014年に心臓弁手術の後から服用していた利尿剤の副作用と言われています。


ICUに入った義父さん、一時は危ないと言われつつもなんとか持ち直して退院できました。


本来、循環器の定期検診目的で近くの総合病院に転院するはずが、泌尿器科も同時受診するようになりました。


この辺りかから自力排尿が出来なくなり、バルーンカテーテルを使った排尿となりました。


春頃にデイサービスとか行ってみようかと言う話になって市役所へ相談したところ介護認定の担当さんがこられて面接し要支援資格を得ます。その頃はゆっくりでしたが歩行も出来て身の回りのことはある程度は自分で出来ていました。


義父さんですが夏を過ぎた辺りからだんだんと歩行が困難になり寝ていることが多くなりました。


外出と言えば月に2度の循環器と泌尿器の通院のみです。


そして10月を過ぎた辺りから殆ど足腰が立たなくなります。それもそのはず、使わない足の筋肉はそげ落ちて私の腕より細くなりました。


トイレも車椅子を使わないと行けない状態で、都度家族が付き添ってトイレに行きました。


よくよく考えれば本人がトイレに行かなくても良いのではと尿瓶を利用しようと言うことになりました。とりあえず、アメリカ製のオレンジジュースの大ボトルで代用。


入浴に関しては自力で全く動こうとしなくなっているので二人がかりでシャワーをします。不慣れな人間には大変な作業です。


そこで、いよいよヘルパー等の介護をお願いしようと関連施設に電話をしたのが11月27日でした。担当者の都合で来訪は11月30日の午前11時になりました。


そして当日、30日の朝。


普段、他の猫たちと折り合いが悪いロシアンブルーのラムさんは私の書斎から出ることは全くありません。ところが、今朝は何故かドアを開けた途端に部屋を飛び出します。こちらに越してきてから3年あまり、殆ど出たことがなかったのにです。

向かった先は義父さんの部屋。
ベッドの下に入って呼んでも出てきません。


他の2匹は義父さんの部屋には自由に出入りできますが、ラムさんにとっては大変な
行為です。嫌いな他の猫たちと顔を合わせてまで行く必要はないのです。ラムさん、義父さんとはこちらに来た2019年の暮れ以来2度目の再会です。


案の定、他の猫たちに威嚇されてにらみ合いが始まりました。


他の猫たちを別室に閉じ込めてからラムさんを呼んでもなかなかベッドの下から出てきません。耳の遠い義父さんはそんなことはお構いなくスヤスヤ寝ています。


呼び続けること15分余り、警戒しつつもソロソロと出てきたラムさんでした。


「どうしたの?ご挨拶したかった?」


なんとも分からない行動でした。


11時、福祉の包括担当と呼ばれる職員の方が来訪し、義父さの様子を見てすでに要支援から要介護の段階ななっているので資格変更申請をしましょうと言うことになりました。


そして、後日デイサービスの体験訪問をと言うことで日程調整をしましょうと帰って行きました。


そして、その日の夕方。


ちょっと昼寝をしていた私の元に次女がやってきます。


「お父さん、ちょっと来て。おじいちゃんが変」


またトイレかな・・・。


「いいから来てって、呼吸してないって」


慌てて起きる私。


部屋を出ると義父さんの部屋には女房と長女、そして次女います。


中をのぞくと女房に支えられ大きく口を開けた姿の義父さんが・・・。


「救急車だ」


119に電話。


「消防です。火事ですか、救急ですか」


「救急です」


住所と患者の様子を伝える私。


電話している最中にすでにサイレンの音がします。なぜなら、窓から消防署が見える距離なのです。


最初に消防車に乗った救命の人たちが到着。AEDを使った蘇生や心臓マッサージを始めます。聞けば、救急車は出払っていて隣の市から救急車が向かっているとか。


やがて救急車が到着、部屋の中は10名以上の救急隊の人たちですし詰め状態に。


通院している病院はあるかと言うことでいつもの総合病院の名を告げるとそこに搬送することになりました。女房が付き添いで救急車は自宅を出発。


30分後、女房から家族は病院へ来てくださいと言われたと連絡が入る。


長女を留守番に私と次女が車で向かいます。


到着してまもなく救急の処置室に呼ばれます。


色々と説明を受けますが、すでに心拍は刻んで居らず人口呼吸器で挿管された空気が義父さんの胸を上下させています。


10年前になくなった実母の様子と同じだなぁとボンヤリ考える私。


18時6分、医師により臨終の宣告を受けました。


さて、ここからが大変。自宅で亡くなったために警察がやってきます。遺体を確認した後に葬儀屋さんの車で遺体を警察署に運びます。これがなかなか到着しない。せっかく来てくれていた義父さんの弟家族は義父さんの顔を見ずに一時退散。義父さんの弟も実は寝たきり、明日から入院の為に準備があるとか・・・。


21時、どうにか遺体は搬出されます。


その後、警察による死亡現場の検証があるとかで自宅に戻ります。


8人くらいの警官と刑事が事情徴収と現場写真の撮影を始めます。家の間取り図を提示すると確認作業をします。


無線機のある小屋裏に上った警官が「すごい無線機ですね」と興奮してました。


全て終わって警察が引き上げたのは22時でした。


「お腹空いたねぇ」


さすがに昼から何も口にしておらずみんな空腹です。


ところで、猫の謎の行動ですが、予知していたんでしょうかね。実は前日にも部屋から出ようとして別の猫に道を塞がれて引き返しているんです。


さて、先ほど警察から連絡がありました。遺体は葬儀社の斎場に移動中だとか。


結局は司法解剖はしなかったそうです。死因は多臓器不全、どうやらあちこちの僧帽弁が動かなくなったことが原因だそうです。


89歳の人生に幕を閉じた訳ですが、近くにいた女房が気づかなかったと言いますから苦しむこともなく静かに逝かれたと思います。


爺ちゃん、本当にお疲れ様でした。


アマゾンで注文したおじいちゃんの尿瓶、明日届くそうです。

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