ぽこにゃん積水ハウスの里楽で平屋を建てる

2016年の7月に積水ハウスの里楽で平屋を建てました。
神奈川県のど真ん中に敷地130坪、延床43坪の家です。始めての庭造りや家庭菜園に悪戦苦闘しています。
趣味の釣りなど、遊びや日常のことも書いていきます。

新居と航空騒音のその後

新居は以前より記載していますが厚木飛行場から西へ二キロ程の位置にあります。また、北東四キロには米軍の座間キャンプがあります。
平日は海自の早期警戒機や対戦哨戒機がほぼ一日中上空を飛び、横須賀に空母が寄港している時は艦載機が飛来します。そして、座間キャンプから上がった軍用ヘリも乱舞しています。
国との協定により土日祝日はほとんど飛ばないので休みの日は非常に静かです。夜間であれば数百メートル先を走る東名高速の走行音が聞こえる程度です。
もちろん、窓を開けていればの話です。


当初、この土地を譲り受けるために初めて訪れたその日に上空を空母艦載機F18が数機通過しました。間近でジェット機のエンジン音を聞いたことがある方なら分かりやすいと思いますが、アフターバーナーに点火した場合はあの五割増しくらいの音がします。
もっと身近な音だと、暴走族が数十台いてエンジンを思い切り空ぶかししているのと同等の騒音です。


土地の広さは魅力でしたが、この騒音をどう処理できるのかとても悩みました。
購入を決断する前に住宅メーカーを色々と回って話を聞きました。性能的にはコンクリート住宅が最も遮音性能が高いことが分かりました。


希望の間取りで概算見積もりを依頼したところ、木造で5000万前後、コンクリートで7000万前後となりました。
コンクリートで建てるとなると土地と合わせて1億程の予算が必要になるためちょっと厳しいなあと思いました。


と言う訳で、木造で遮音対策の提案をしてもらったところ各社さん色々と考えてくれた訳です。その中でも積水ハウスは専門の研究所で綿密な防音工事図面を作成してきてくれました。


(畳サイズはメーター換算です。尺換算すると1.3倍程度の畳数になります。実際には和室は6畳間+板の間1畳半の7.5畳です)


現在の建物は実は二つの家屋が結合されているんですね。

防音効率を高めるために四角い形状にして、高い天井裏には大量の遮音材が詰め込まれています。つまり、北側と南側では若干作りが違うんです。

また、北側の居住区画にと南側の和室を含む共用区画とは壁の厚さが異なります。


青いラインは準防音仕様、赤いラインは強防音仕様です。
赤いラインの外壁の厚さは30センチ、内部の壁厚は20センチです。この赤いラインは屋根裏まで立ち上がっていて、完全なBOX構造になっています。リビングへの出入りに使うドアは音楽スタジオで使用しているドアと同等の性能で、2枚買うと軽自動車が1台買える値段です。
赤いラインの部屋は施主である娘の書斎兼寝室で、航空騒音を遮断することができるようになりました。設計上で120dbが60dbまで軽減されると言うものでした。


実際はどうか・・・。


ヘリコプターや海自の哨戒機が上空を通過した場合ですが、何か飛んでいるような気がするレベルです。では戦闘機ではどうかと言うと、飛んでいるのははっきり分かります。
ただし、ジェット機の騒音に含まれる高音域がうまくカットされているらしく神経を逆なでする嫌な音はほとんど気になりません。
60dbと言うのはクラウンクラスの静かな乗用車の走行時の車内音程度だそうです。
意識して聞いているから気になる訳で、何かに集中していれば気付かないレベルにまで低減されていることに驚きます。
座間に住む叔父が言うには戦闘機が通過すると顔を突き合わせて話していても相手の声は聞こえず、電話中であれば相手の声が聞こえなくなるそうです。その叔父が新居の遮音性に驚いていました。全ての窓が閉まっていれば、準遮音レベルのリビングでも会話が中断されることがなかったからです。


休日には協定でほとんど飛ばない日になるため防音ドアを閉めてしまうと全くの無音です。もちろん、室内の他の部屋からの音は全く入ってきません。シーンと言う音が聞こえてきそうです。


つまるところ、この家は施主である長女の防音室を中心に作られた家と言うことです。
我々家族はおまけで住まわせていただく訳です。(笑)
私ら親がいなくなった後に余計なメンテを必要としないようシンプルな造りを心掛けました。


ただし、まだ施主である長女は新居に足を踏み入れていません。住んでみてどのような反応をするかは不明です。航空機騒音が耐えられないと思えば転居の可能性もあります。


現時点では別の所に数年以内に賃貸目的のマンションを建てる計画がありますが、そちらの最上階に自宅部分を作って移住するかも知れません。
もちろん、航空騒音などない地域にです。


いずれにしても、今回の新居の防音対策としては一定の成果を見たと満足しています。
ちなみに、総工費の10%程度が防音工事費でした。


造園工事を含めて、いよいよ住むための準備が始まります。







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