ぽこにゃん積水ハウスの里楽で平屋を建てる

2016年の7月に積水ハウスの里楽で平屋を建てました。
神奈川県のど真ん中に敷地130坪、延床43坪の家です。始めての庭造りや家庭菜園に悪戦苦闘しています。
趣味の釣りなど、遊びや日常のことも書いていきます。

換気システムと全館空調

最初の頃ですが、私は換気システムと全館空調は別物だと思っていました。

だから、換気はアメニティー換気、空調はエアシーズンと思っていたわけです。


ところが、全館空調を指定した途端、見積もりからアメニティー換気システムが消えていました。


で、よくよく調べて見ると全館空調は換気システムに冷暖房を付加したものであると理解した訳です。


さて、積水ハウスは換気システムとして3種を用意してします。厳密に言うと2種類なんですね。


1.アクティブ換気、ハイブリッド換気・・・・第三種換気

2.アメニティー換気・・・・・・・・・・・・第一種換気


1の換気方式は空気の吸い出しを排気ファンで行っています。気密性能の高い家で有ればこれで負圧がかかります。各部屋に吸気用の口を作って置けば負圧で自然に外気が取り込まれると言う仕組みです。あとは、容積計算をして負圧を調整して2時間で室内の空気が全て取り入れた外気と入れ替われば法規に準じたことになります。

ただこの方式だとトイレとキッチンはそれぞれに換気扇を付けて個々に排気しています。


2の換気方式は吸気と排気の両方をファンにより制御する仕組みです。すなわち、吸い込む空気量と吸い出す空気量をコントロール出来ると言うことです。第三種では屋外で猛烈な風が吹いていて、その負圧の方が高い場合室内に空気が入ってこないことがありますが、こちらの場合は強制的に吸い込むので安心です。

また、1の自然吸気の場合、外気温が-5°であれば、冷たい外気を取り込むことになります。もちろん、単純な第一種換気であれば同じように-5°の空気を取り込み各部屋に供給することは同じです。

エアコンで部屋を暖めている場合、冷たい外気が入ってくるため温度の低下を検知したエアコンががんばって暖気を吐き出そうと電気をたくさん消費する訳です。

アメニティー換気システムもダクトを使って、吸気と排気を別ルートで管理しています。

ただ、ここが味噌です。他社も同様の仕組みを採用していますが、アメニティー換気システムは顕熱交換型の換気システムです。

顕熱交換とは何か。これは空気を混ぜ合わせることなく排気の熱を吸気に伝える仕組みです。積水ハウスの熱交換機の交換効率は70%、一条工務店の採用しているロスナイはなんと90%と言います。

すなわち、室温が20°の部屋の空気が排気される時、外気が0°の場合に7割の14°の熱を吸気に渡してくれると言うものです。つまり、エアコンが0°の空気を20°に暖めるより14°の空気を20°に温める方が消費する電力が少なくて済むと言うことです。


キッチンやトイレの臭気はアメニティー換気の場合、まさにそこに吸気口を設けることで吸い出してくれると言う発想です。もちろん、他の部屋で適切に陽圧が掛かっていることが前提なので、ここが換気設計のキモになります。

また、吸気された空気がフィルターを通過してくるため花粉やPM2.5などの微粒子、さらに脱臭フィルターがあれば外気の臭いもある程度取り除いてくれます。


さて、ここでやっと全館空調の話が出てきます。

アメニティー換気は飽くまで換気が主です。つまり、冷暖房はエアコンなどの冷暖房装置に依存します。如何に顕熱交換機があるとは言え、真冬に暖房をしていなげれば部屋が暖かくなることはありませんし、夏もまた然りです。


恐らく全館空調であるエアシーズンとアメニティー換気のダクト構成は同じです。

では何が違うか。

アメニティー換気は吸排気口に単なるファンが付いています。エアコンが無ければ単に冷たい空気が入ってきて、冷たい空気が出て行くだけです。暖房を入れているから温められた空気が出て行くのです。


エアシーズンは吸気を室外機で行い、そこで温めたり冷やした空気を各部屋にダクトで送り出します。もちろん、排気もダクトを通って室外機から吐き出されます。換気と言う観点から単なるエアコンの室内気の循環熱交換ではないところが味噌です。

たぶん、ここで吸排気の熱交換も行われていて、ここはエアコンの熱交換と同じ理屈だと思います。


さて、ここで全熱交換と言う概念が出てきます。古い全館空調や一部の全館空調ではこの全熱交換を採用しています。

では全熱交換とは何か。

全熱交換は排気の熱や湿気を取り込むために空気が混合されます。この時、排気に含まれる臭気もまた受け取るため、その臭気の一部が混ざった空気が各部屋に供給されることになります。これが全館空調の加湿機能の考え方です。

全熱交換機のメーカーは臭気の残留率は1%程度なので問題ないと言っていますが・・。

つまり、湿度を受け取るために吸排気を混合する必要があったと言うことです。

エアシーズンの最新モデルは水道水を直接室外機に接続して加湿を行う仕組みにしたため吸排気の混合をしていないそうです。よって。臭気が混ざることがないと思われます。


もちろん、室外機がお隣の台所の近くにあれば、お隣がクサヤを焼いたりすればその臭気が全室に行き渡ることになりますが、自宅キッチンでクサヤを焼いても書斎に届くことはないでしょう。これは室外機の設置場所を考慮すれば良いだけの事です。


要するにエアシーズンは第一種換気システムの吸気ファンの部分に冷暖房装置が付いたものと私は考えています。


つまるところ、アメニティー換気と個別エアコンでもさほど差がないとも言えます。


では、私が何故にエアシーズンにしたか。


理由1.部屋にでかい室内機を付けたくなかった。大きな地震で室内機が落下する場合もあるし、部屋の美観を損ねる。

理由2.部屋数が多いとその分室外機が必要で、6LDKの場合大量の室外機が山積みされて美観を損ねる。エアシーズンだと2台の室外機で済む。

理由3.太陽光、オール電化と併用すると電気代が下がる。ちなみに、我が家の電気・ガス代の年間平均は3万円で、これが2万以下に抑えられると言われた。年間で15万の節約になり、個別空調で全室にエアコンを入れたとしても数年で差額が回収できる。

理由4.室外機が2台あり、片方はバックアップのため片方が壊れても空調が止まらない。個別空調だと単体で壊れると修理までその部屋は空調が止まる。ただし、機械物なので絶対はあり得ないので、その辺は仕方がないですが・・・。


と言うことで、長々と換気システムと全館空調に関して書きました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。










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