「振り子」と言う映画を見て
昨日テレビで放送された「振り子」と言う映画を見ました。
挫折と後悔がテーマなのでしょうか。
奥さんが天使のような女性として描かれていました。
夫はと言えば・・・私同様にお馬鹿です。
まあ、私は酒も飲まないし、ちゃぶ台返しもしたことはありませんが・・・。
正直、前評判ほどの感動は無かったです。
そう言えば、ここ数年で目頭が熱くなった映画と言えば以下の2本。
・おくりびと
・ペコロスの母に会いに行く
「おくりびと」は最後に愛憎が交錯する自分を捨てて出て行った父親の納棺を行うシーンで子供の頃に父と交換しあった石を横たわる父親が大切に握っていた下りでやられました。私の場合、父親と口論したり意見を聞き入れなくて失敗したことで後悔していますが、おくりびとの主人公は父親との思い出が無かったことに対して怒りを感じていたんでしょうね。あとは、銭湯を営んでいた友人の母親が死んで、家業を嫌って跡を継がなかった友人が火葬場で焼かれる母親に何度も謝るシーンも胸が熱くなりました。
「ペコロスの母に会いに行く」は痴呆が悪化していく母親を持てあましながらも暖かく接する息子の姿を描いた作品です。
「ペコロスの母に会いに行く」は岡野雄一さんの漫画が原作なんですが、実は偶然にも歯医者さんの待合室で週刊誌に載っていた最終回を読みました。
施設に入った母親に主人公が会いにいくんですが、もう息子の事が分からなくなっている母親は息子を見て怯えたりするんですね。なんだかとても切なくなりました。
私は少し痴呆の進んだ母親を少しのことで叱りつけたりしたことを今では凄く後悔しています。もっと優しく接してあげれば良かったと。亡くなった後に、通っていたデイサービスで私の事を凄く良くしてくれる息子だと自慢していたと聞いた時は涙が止まりませんでした。
「振り子」と言う映画は人生の悲哀みたいなものを描いていますが、私には共感する部分があまりありませんでした。やはり、共感とは自分の実体験と共鳴する部分があって始めて生まれるものなんでしょうね。
「振り子」の中で脳梗塞で倒れた妻が一命を取り留めながらも無反応になってしまって、夫はかつての優しい妻の姿を思いだし、自分の妻に対する酷い振る舞いを後悔するのですが、この辺りを見て世のご亭主達が奥さんに優しくなれれば良いなと思いました。
うちですか?
私もご多分に漏れず世のご亭主です。